休業手当が支払われた場合の月額変更・随時改定

社会保険(健康保険・厚生年金保険)の毎月の保険料は、被保険者の報酬によって設定された標準報酬月額によって決定されます。

入社して社会保険に加入したとき、毎年の算定基礎届・定時決定で報酬額を届け出るとき以外で報酬に大幅な変動があった場合には、月額変更届により社会保険料の変更を行います。

┃社会保険料(健康保険・厚生年金保険)の決定・改定方法

毎年7月に手続きを実施して、その年の9月から翌年8月までの各月の社会保険料を決定する手続きを定時決定といいます。

算定基礎届を年金事務所へ届け出ることで定時決定が行われ、社会保険料が決定します。

しかし、定時決定のタイミング以外でも報酬に大幅な変動があった場合には、一定の条件のもとに届け出を行うことで社会保険料が上昇または、下降します。

その手続きを随時改定といい、年金事務所へ月額変更届を届け出ることによって行います。

┃事業所の休業や休職があった場合

事業所の休業や休職により、受け取る報酬が減ってしまった場合でも社会保険料は発生します。

そうすると受け取っている報酬に対して保険料が高くなってしまうことがあるため、その時にも社会保険料を見直す随時改定ができる場合があります。

○休業などが継続することにより随時改定の対象となる場合
通常の報酬よりも低額な休業手当等の支払いが継続して3箇月を超えることになった場合に随時改定により、社会保険料改定の対象となります。

例:20日締め/当月末支払いの会社のケース
2月10日に休業が開始され2月末の報酬が通常よりも低額になった場合は、2月末支払いの報酬を起点として随時改定の有無を判断します。

なお、月の考え方は、1日から末日を言い、その月内に1日でも休業手当等の支払いがあれば、随時改定の起点になります。

この場合、2月から休業が開始され、5月1日をもって「3箇月を超えた」ことになるので、5月1日時点で休業が解消されていれば、随時改定は実施されません。

○休業等が解消された場合の随時改定
休業等が解消した場合にも随時改定により、社会保険料が改定する場合があります。

「休業等が解消した場合」とは、報酬が減額されず通常の金額が支払われるようになった場合で、その後、再び報酬が減額されることがなくなった状態のことです。

休業等が開始された場合と同様に通常通りの報酬が支払われた月を起点とします。

休業等が解消したことが明らかでなくても現実的に通常の報酬と同等のものが支払われている場合にも随時改定の対象となります。

┃その他の注意点

定時決定や随時改定を実施するためには、報酬の支払いが行われる日(支払基礎日数)が一定以上あることが必要です。

休業手当等、低額の報酬が支払われている日も支払基礎日数に含んで定時決定や随時決定を行うことになっています。

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*厚生労働省
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