退職金制度の種類と導入の考え方

従業員に対する福利厚生と人材の定着を図る手段として「退職金制度」があります。

退職金制度を考えるとき「まずは退職金規程を作ろう」と考える経営者の方もいますがそうではありません。

退職金規程を作ったからと言って退職金の原資が生まれるわけではないからです。

まずは、退職金の原資を確保する手段を考えていきます。

┃退職金制度の種類とメリット、デメリット

①内部留保
○メリット
内部の資産として必要な時に使える余地がある。

×デメリット
数年後、数十年後の退職者の予測をしながら必要な金額を留保する必要があり計算が難しい。

②中小企業退職金共済制度(中退共)
○メリット
・掛け金の全額が損金として処理できる。
・従業員ごとに掛け金を変えることができる。

×デメリット
・掛け金として拠出した後は原則従業員のお金となるため、解雇をした場合などでも会社に掛け金は戻ってこない。

※懲戒解雇の場合、手続きをすることによって退職金の減額をすることは可能ですが減額された退職金は事業主に返金されません。

③確定拠出年金
○メリット
掛け金は「社会保険料控除」となり従業員にとっては節税になる。

×デメリット
・会社が掛け金として拠出した後は従業員のお金となるため、解雇をした場合などでも会社に掛け金は戻ってこない。

・原則60歳になるまでは受け取れない。

④生命保険
○メリット
・掛け金の2分の1を損金として処理できる(保険商品によって異なる)。
・掛け金を拠出した後も会社のお金であることは変わりない。
 →何かあった時には生命保険を担保に貸し付けを受けることができる。
・生命保険の解約返戻金を上限に支払額は会社で設定できる。

×デメリット
「在籍一年以上の社員」など一定の要件に該当した場合、一律で生命保険に加入する必要がある。

※生命保険については、商品によって異なることがあります。

個人的には、生命保険を活用した退職金制度の設計がおすすめです。

①から③までのメリットとデメリットをうまくバランスをとり、運用できるのが生命保険であると考えます。