退職金制度の効果的な活用方法

退職金制度を創設する目的としては、大きく分けて2つあります。

それは、「採用時に退職金制度があることを示すことで福利厚生の充実をアピールする」こと、「従業員の長期勤続を促し、離職率の低下を図る」ことです。

これらに加えて、もう一つ、退職金制度を効果的に活用する方法があります。

┃退職金制度

勤続年数等に応じて一定のまとまった金額を退職時に一時金または、年金として支給する制度です。

一般的に期待される効果は、次のようなものがあります。

○採用時のアピール
比較的最近、設立した企業では退職金制度が無いことも珍しくありません。

そんな中で、退職金制度があることは、採用時のアピールポイントにもなります。

○従業員の長期勤続を促し、離職率の低下を図る
勤続年数が長くなれば長くなるほど退職金の金額が上がる仕組みにすれば、「この会社に長く勤めよう」という動機付けにもなります。

ある一定の勤続年数から退職金の金額を引き上げるなどすれば、「その年数までは、最低でも当社に勤めてほしい」といったメッセージにもなるでしょう。

ただし、勤続年数5年、10年などで退職金が上がる企業では、「その節目の年数で退職者が出る」、ということもデメリットもあります。

そうした傾向を利用して、企業の新陳代謝を促すというのも一つの考え方です。

┃もう一つの退職金制度の活用方法

以上のような退職金制度の活用方法に加えて、もう一つ考えられるのが「退職の申出を早めにしてもらうようにする」という効果です。

一般的な就業規則には、次のような規定があります。
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第○条 退職
自己都合で退職する社員は、退職日の●箇月前までに会社に退職届を届け出るものとする。
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「●箇月」を2箇月や3箇月としても実際には、その規定の役目を果たしていないことの方が多いです。

さらに労働者向けの情報が掲載されたホームページ等では、「民法上、2週間前に会社に言えば退職できる」といったことも記載されています。

こうしたことから、就業規則の規定が効果を失っていることも多いです。

そこで活用できるのが「退職金制度」です。

例えば、退職金の支給率を
①退職日の6箇月前までに届け出をした場合・・・・・・退職金額×1.5倍
②退職日の3箇月前までに届け出をした場合・・・・・・退職金額×1.2倍
③退職日の1箇月前までに届け出をした場合・・・・・・退職金額×1.0倍
④届け出をした日から退職日までが31日未満の場合・・・31日に満たない日数×●%減額

といった規定にして、「できる限り早めに退職届を出してもらう」ように促すことも可能です。

会社としては、早目に申し出てもらった方が引き継ぎや補充採用の猶予を作ることができるというメリットもあります。

退職金制度の効果的な活用方法として、検討してみてはいかがでしょうか。

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