給与計算業務の中で意外と時間をとられるのが給与明細書の発行作業です。
給与明細書を電子化(web明細化)することでコスト削減と業務効率化が実現できます。
┃給与明細書の発行にかかるコスト
給与明細書を紙で発行すると金銭的コストと時間的コストが発生します。
○金銭的コスト
用紙代、インク代、郵送代、人件費など、給与明細一枚あたりの発行コストは「およそ100円」ほどかかると考えられます。
従業員数が10人でも毎月「1,000円」
従業員数が100人なら毎月「10,000円」
の金銭的コストがかかることになります。
○時間的コスト
給与明細書を作成、印刷、封入、封函、配布などすべての作業時間を考えると、一人分の給与明細書を発行するためにかかる時間は、1箇月あたり「およそ2分」ほどです。
従業員数が100人なら毎月「200分(3時間20分)」、年間「40時間」にもなります。
┃給与明細書を紙で発行するリスク
給与明細書を紙で発行するリスクの第一位は、別の従業員のものを渡してしまう誤配布です。
普段は、誤配布の心配はあまり感じないかもしれませんが年末調整後に源泉徴収票を同封したり、賞与明細書を同封したりする等、封入物が増えると誤封入のリスクが高まります。
その他のリスクは、次のようなことが考えられます。
「急なプリンターの不調」
給与明細書の発行部数が増えるとプリンターを独占してしまう時間が増えます。
また、プリンターの急な不調に備えて早めに印刷をするために給与計算のスケジュールを前倒しすることも考えられますが給与明細書を電子化・web化すればそのような心配はいりません。
「給与明細書の配布過程での紛失、情報漏えい」
複数の拠点がある場合等、本社で作成した給与明細書を郵送し、各所属長が従業員に給与明細書を配布する運用をとっている会社も多いです。
そうすると給与明細書の郵送先を間違えたり、所属長から従業員の手に渡る過程で紛失してしまったりするリスクがあります。
給与明細書を電子化・web化すれば従業員本人のメールアドレスや個人アカウントへ配布されるため紛失、情報漏えいリスクはありません。
┃給与明細書の電子化・web化でコスト削減・業務効率化
給与明細書の電子化・web化することで実現できるコスト削減・業務効率化とは、
□金銭的コストの削減(用紙代、インク代、郵送代、人件費など)
□時間的コストの削減(印刷、封入、封函、配布など)
□誤配布や情報漏えいの防止
□急なプリンター不調、サプライ品の在庫切れの心配がない
□給与計算にかけられる時間を増やせる
以上のようなことが考えられます。
特に「給与計算にかけられる時間を増やせる」というのは大きいです。
遅くとも給与支給日の前日には各拠点に給与明細書を届けるとすれば、給与支給日の前々日には発送する必要があります。
給与明細書を電子化・web化すれば給与支給日の前日に確定させれば間に合うことになります。
これは、給与計算担当者にとっては大きなストレス軽減になります。
┃給与計算ソフトを変える必要はありません
現状、使用している給与計算ソフトで給与明細書の電子化・web化に対応していなかったとしても電子化・web化は可能です。
コスト削減・業務効率化に加えてペパーレスによるエコ対策にもなりますのでこの機会に給与明細書の電子化・web化取り組んでみてはいかがでしょうか。