最大50万円の罰金┃会社の受動喫煙防止義務

改正健康増進法が2020年4月に全面施行されました。

この改正により事業主には、受動喫煙防止対策が義務付けられることになりました。

飲食店等では既に店内の全面禁煙や喫煙ブースの設置等の対策が進められていますが一般企業のオフィスなどでも対策が必要です。

┃会社における受動喫煙防止

会社(事務所)では、原則屋内禁煙としなくてはなりません。

例外として喫煙専用室を設置した場合には、屋内で喫煙をさせることもできますが室外に煙が出ないような設備にする必要があります。

喫煙専用室を設けずに会社内で喫煙を認めていたり、喫煙専用室の設備が不十分だったりした場合等の法令違反があると最大50万円の罰金刑があります。

┃労働時間中の喫煙

最近では、労働時間中の喫煙を禁止する事業主も増えています。

労働時間中に関しては「会社内禁煙」が認められる一方、休憩時間中の喫煙は制限できるかという問題も生じます。

また、喫煙のための離席が多く「非喫煙者と比較して業務から離れる時間が多い(=休憩が多い)ということが問題になるケースもあります。

この点においては、喫煙直後の服や呼気に含まれる副流煙が非喫煙者に苦痛を与えているという問題もあり、「始業から終業時刻までは喫煙禁止」とすることも考えられます。

始業から終業時刻までは喫煙禁止は、改正増進法の趣旨や事業主に課せられる安全配慮義務の観点からも認められる可能性が高いと言えます。

┃受動喫煙防止に関する取り組み

改正健康増進法の施行や最近の受動喫煙防止の流れを受けて具体的な取り組みを進める会社も増えています。

○通勤経路での歩きタバコの禁止
○会社周辺のコンビニエンスストア等での喫煙禁止
○受動喫煙防止のため喫煙後45分間はエレベーターの使用禁止
○受動喫煙防止のため喫煙後45分間は会社敷地内への立ち入り禁止

┃受動喫煙防止対策が採用にも影響する

事業主が従業員の募集を行う際には、どのような受動喫煙防止対策を講じているかを求人広告等に明示することとされました。

受動喫煙防止策を講じない、または、会社内禁煙をしない会社には、そもそも優秀な人材が応募をしなくなる、ということも考えられます。

小規模飲食店については、「喫煙可能」である旨を掲示すればこれまで通りの営業も可能ですが、そうすると20歳未満の従業員も就業させることはできなくなります。

┃受動喫煙防止対策の徹底が今後のながれ

事業主としては今後、労働時間中(休憩も含めて)の喫煙禁止をするケースが多くなっていくものと思われます。

従業員の健康維持、増進、そして採用活動の観点からも早急な対策が必要です。

*厚生労働省
受動喫煙対策