実際の監督指導事例┃令和2年度11月の重点監督の実施結果

厚生労働省は、令和2年度11月に実施した「過重労働解消キャンペーン」の重点監督の実施結果を公表しました。

実際にあった法令違反や監督指導事例も公表されており、事業主としてどのようなことを日ごろ気を付けていく必要があるか、参考になります。

┃重点監督結果のポイント

令和2年度11月に実施した「過重労働解消キャンペーン」の重点監督の実施結果のポイントは、次の通りです。

(1)監督指導の実施事業場:9,120事業場

(2)主な違反内容[(1)のうち、法令違反があり、是正勧告書を交付した事業場]
1.違法な時間外労働があったもの: 2,807事業場(30.8%)
2.賃金不払残業があったもの: 478事業場( 5.2%)
3.過重労働による健康障害防止措置が未実施のもの:1,829事業場 (20.1%)

┃実際の監督指導事例

  • 事例1(小売業)
  • ・各種情報から時間外・休日労働が1か月当たり80時間を超えていると考えられる大企業の事業場に対し、⽴⼊調査を実施
  • ・労働者からの自己申告による労働時間と、業務で使用するパソコンのログ時間に乖離が認められた
  • ・事業場に実態調査を⾏わせた結果、割増賃⾦の未払いが確認され

  • 事例2(その他の商業)
  • ・⻑時間労働が原因で精神障害を発症したとして労災請求が⾏われた中⼩企業の事業場に対し、⽴⼊調査を実施
  • ・36協定で定めた上限時間を超える違法な時間外・休日労働が認められた
  • ・1年に1回の定期健康診断を実施していなかった
  • ・1か月80時間を超える時間外・休⽇労働を⾏っている労働者に対して、医師による⾯接指導を実施する制度が導⼊されていなかった

  • 事例3(派遣業)
  • ・1年以内に5⽇間以上の年次有給休暇を取得させていなかった
  • ・ストレスチェックを実施していなかった。

これらは、厚生労働省から公表された資料の一部抜粋ですが以上のようなことが指導対象となっています。

┃法令違反はどのように発覚するのか

厚生労働省を始めとする行政機関では、労働関係法令の周知などを目的としてキャンペーンを定期的に行ったりwebサイト等で周知をしたりしています。

そのような広告やチラシ等を見た労働者自身はもちろん、労働者の家族からの通報により調査に入り発覚することもあります。

今回、挙げた事例を見て思い当たるようなことがある場合には、早めに対策をするようにしてください。

*厚生労働省
令和2年度11月「過重労働解消キャンペーン」の重点監督の実施結果を公表