外国人労働者が日本国内で働く場合で社会保険の加入資格を満たせば社会保険に加入させる義務が事業主に発生します。
しかし、日本や国外でその国の年金を受け取るためには、一定期間、その国の年金制度に加入する必要があるため、加入資格を満たせずに帰国してしまった場合等には「保険料が掛け捨てになってしまう」という問題が生じます。
その問題を解消するのが社会保障協定の効果です。
社会保障協定の効果
○社会保険制度の二重加入の防止
外国人労働者が日本国内で働く場合に「母国の年金制度に引き続き加入する」等、「保険料の二重負担」を防止するために加入するべき制度を二国間で調整します。
○年金加入期間の通算
日本の年金制度に加入している期間を母国の年金制度に加入していた期間とみなすことができるようにします。
社会保障協定の内容は、基本的にそれぞれ同様の取り扱いです。
ただし、協定を締結する相手国の制度内容に応じて、その取扱いが異なる箇所があります。
具体的には、「保険料の二重負担防止」「年金加入期間の通算」の両方の効果を有する場合と一方の効果のみを有する場合です。
社会保障協定の締結国と手続き
社会保障協定の締結国は、随時更新されていきます。
また、手続きも相手国によって異なりますので、その国によって確認をする必要があります。
外国人労働者を雇用する場合には、このような制度があることを知らせてあげることも重要になります。
※日本年金機構
社会保障協定