- “採用・定着”マニュアル
介護の資格 届出制度とは(離職中の介護福祉士の届出制度)
2021/3/29
2023/11/25
社会福祉法改正により、2017年4月1日から介護福祉士の届出制度が作られています。
介護や福祉の仕事から離れた有資格者は「都道府県福祉人材センター」への届出を行うことが努力義務となりました。
有資格者の再就職活動を支援するための制度ですが、実務経験豊かな介護職員を採用したい事業所を手助けするサービスも用意されています。
Contents
┃届出制度とは
届出制度の趣旨は、介護福祉士の資格を持っている人が現場を離れた後も、再び資格を生かして働くことができるようにサポートを行うことです。
介護福祉士の有資格者のうち、実際に介護や福祉の仕事に就いている人は全体の6割程度に留まるといわれています(2015年3月現在)
資格や実務経験が十分にある人が存在しているにも関わらず、実際の介護現場は慢性的な人手不足に陥っていることが長年問題視されていました。
こういった問題をふまえて、都道府県福祉人材センターで行われている就業援助の実効性を高めるために、介護福祉士が離職した場合等の届出制度が作られました。
届出制度によって、事業所側は実績ある有資格者にコンタクトを取りやすくなり、離職した有資格者の側も再就職に役立つ情報を豊富に得られるようになりました。
なお、努力義務ではありませんが
・介護職員初任者研修
・介護職員実務者研修
・介護に関する入門的研修
・旧ホームヘルパー養成研修1級・2級課程
・旧介護職員基礎研修
これらの研修を修了した人も届出を行うことが可能です。
届出はインターネットを通じて行います。
パソコンやスマートフォンから「福祉のお仕事」Webサイトにアクセスし、新規登録ページから必要情報を入力すれば完了です。
┃退職者へは届出制度の案内を
職員が退職する際は、事業所の方から職員に対して届出を促すことが推奨されています。
届出制度は比較的新しい制度のため、介護福祉関係の資格は持っていても届出制度を知らない、という人がまだ少なくありません。
一時介護の現場を離れるとしても、将来また介護職に復職を考える人もいるでしょう。
そういった方がスムーズに復職できるためにも、退職時に届け出制度のことをきちんと説明しておきましょう。
┃介護・福祉事業所が上手に届出制度を使うには
職員採用を考えている事業所も「福祉のお仕事」に利用登録すれば、採用活動に役立つ各種サービスを利用できるようになります。
求人票掲載
「福祉のお仕事」Webページ上に求人票を公開することができます。
施設理念や福利厚生を求職者にアピール
「法人事業所紹介情報」を登録することで、求人票よりもさらに詳しい事業所情報を公開することができます。
法人事業所紹介情報に登録できるのは、施設理念や育休・研修、福利厚生の詳細などです。
こういった情報は給与等の労働条件と同じか、それ以上に重視される部分なので、採用活動を行う場合はしっかりアピールしておくことが大切です。
事業所と有資格者のマッチングサービス
採用活動を行っている事業所と、介護や福祉の仕事へ復職を考えている有資格者をつなげるマッチングサービスも行われています。
民間の求人サービスでは料金がかかる場合がありますが、「福祉のお仕事」経由のマッチングサービスは無料で利用することができます。
採否通知もWeb上で
応募者、あるいはマッチングサービスで紹介された求職者の採否もWeb上で行うことができます。
選考が終わった後に採否情報の登録をすれば、求職者側のマイページにもすぐに採否の通知が向かいます。
┃まとめ
今回は「介護の資格 届出制度」の内容と、採用活動中の事業所が使える便利なサービスについて説明しました。
介護職員の需要がますます増えているにも関わらず、せっかくの資格を生かし切れていない介護福祉士が多いのは残念なことです。
資格と経験がある職員が長く働いてくれるような、働きやすい職場づくりも介護事業所の課題です。
*厚生労働省
・介護福祉士の資格等取得者の届出制度
*介護のお仕事
・介護の資格 届出制度
・求人事業所の方 ご利用案内