- “手続き”マニュアル
指定申請 事業所写真の撮り方(訪問看護ステーション)
2021/7/19
2023/11/25
指定申請用の写真の撮り方には、いくつかのポイントがあります。
訪問看護ステーションの指定申請では、申請書類と一緒に「事業所の写真」の提出が必要です。
どんなに写真としてきれいでも、撮影のポイントがずれていると、指定申請の場では不適切なものになってしまいます。
今回は指定申請用の写真撮影について解説します。
Contents
┃写真の提出が必要な理由って?
訪問看護事業を始めるには、その事業所が指定権者の定める「設備基準」をクリアしている必要があります。
少なくとも以下の設備が用意されていないと、訪問看護ステーションの指定を受けることができません。
- ・必要な広さを有する専用の事務室
- ・感染症対策設備(消毒液、独立の洗面場、オートクレーブ等)
- ・消防法や建築基準法に適合している
事業所の写真は、これらの設備基準をクリアできているかどうかの判断に使われます。
┃指定申請をクリアするための撮影手法
事業所の写真で撮るべきポイントは
- ・必要な設備や備品が揃っている
- ・すぐに訪問看護業務を開始できる状態である
主にこの2点です。
撮影場所ごとにポイントを見ていきましょう。
ポイント① 事業所名はわかりやすく(外観)
事業所の入り口やポストに事業所名を明記しておきましょう。
取り急ぎテプラやポスターに印字して済ませるケースもありますが、表札を掲げておくのが望ましいです。
ポイント② 消毒設備を用意しよう(玄関、洗面所など)
玄関は手指消毒用アルコールを置き、洗面所にはハンドソープ・ペーパータオルを設置して撮影しましょう。
オートクレーブや医療用廃棄ボックスは、事業所に持ち込まないならば撮影しなくてかまいません。
その場合は事業所の平面図に「オートクレーブは使用しない」「医療用廃棄物は持ち込まない」と追記しておきましょう。
ポイント③ プライバシーはOK?(相談室)
相談室がパーテーションや扉で他の空間と分けられている様子を写しましょう。
椅子や机を置き、相談業務が問題なく行える様子も示します。
ポイント④ 電話、FAX、PC等も忘れずに(事務室)
事務室は椅子と机を設置し、その上に電話やFAX、PCなどを置いた状態で撮影しましょう。
PCと接続させている複合機があればそちらも撮影します。
置き場所がわかりづらかったり、画面から見切れたりしていると、修正を命じられることがあります。
ポイント⑤ 機密事項の管理は大丈夫?(書庫)
個人情報保護の観点から、鍵付きの書庫を設置する必要があります。
鍵がかかる構造をはっきりと写し、キャプションも「鍵付き書庫」と記載しましょう。
ポイント⑥ 火の用心 防火対策も万全に(全体)
消火器やスプリンクラーの位置も撮影しましょう。
指定を受けるには、法令に適合した安心・安全な建物であることが大前提です。
┃平面図に撮影場所を記入しよう
指定申請では、事業所の間取りを記した平面図も提出します。
平面図には設備・備品の位置を記載するとともに、写真を撮影した向きも矢印などで示しておく必要があります。
写真にはあらかじめ番号を振り、平面図に撮影場所の番号と矢印を記載して、お互いの位置関係が正しく合うようにしましょう。
┃予め多めに撮影しておくのもおすすめ
実際に写真を提出してみると、十分わかりやすく撮影できたと思っていたのに
「もう少し詳細な写真が欲しい」
と追加提出を求められるケースがあります。
何度も写真を撮り直すのは大変なので、予め少し多めに写真を用意しておくとよいでしょう。
┃まとめ
今回は訪問看護ステーションの指定申請の提出書類の一つ、事業所写真の撮り方について解説しました。
手続きに使う写真なので芸術性は問われませんが、指定申請をクリアするための写真撮影も案外コツがいります。
開業予定地の指定基準をよく調べ、必要な設備・備品を揃えたうえで撮影に臨んでください。
*介護・障害福祉サービス運営LABO
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