退職代行は後悔するかも?お世話になった人への罪悪感をどう乗り越える?

退職代行は、すぐに辞められるため辛い職場にいる人にとっては意義のあるサービスです。一方で、会社側は突然いなくなってしまうため、戸惑うことがあります。
退職代行を使って辞めても気にしない人もいれば、「会社に申し訳ない」「お世話になった人に申し訳ない」と感じる人がいます。
退職代行を使って後悔しそうだと感じる人は、責任感が強くて思いやりのある人です。
罪悪感を完全に消すことは難しいかもしれませんが、退職代行の使い方次第で相手にも理解してもらいながら辞めることができます。
- 退職代行の利用で後悔することがある
- 会社への罪悪感やお世話になった人への申し訳なさの理由が多い
- 後悔しないためには事前準備が大切
- 丁寧な対応してくれる退職代行業者を選ぶ
今回は、退職代行を使って後悔しそうなケースと後悔しない方法についてご紹介します。
退職代行を使って辞めると後悔する可能性がある
退職代行を使うタイミングは、これまでのストレスが積み重なり、瞬間的に感情が爆発して辞めたくなることが多いです。
例えば、「明日は会社に行くつもりだったのに、当日起きたら体が動かなくなり退職代行に相談していた」といったこともあります。
計画的に辞めるわけではないため、退職代行を使うと後悔することもあります。
実際に退職代行を利用した方の知恵袋の投稿には「退職代行を使って後悔した」といった投稿がいくつか見られます。後悔する理由について詳しく見ていきましょう。
後悔してしまう理由
退職代行を利用して後悔する理由をいくつか紹介します。
- 職場に対して悪い事をしてしまったと思うから
- 悪質な業者に依頼してしまったため
- 割高な業者に依頼してしまっていたから
- 退職代行のリスクを把握していなかった
特に、退職代行業者選びで失敗することが多いため、どんな会社を選ぶと後悔するのかを事前に把握しておくことが大切です。
職場に対して悪い事をしてしまったと思うから
最も多い後悔の理由は、会社や職場への罪悪感です。
たとえパワハラやセクハラなどのハラスメントを受けていた場合でも、会社に対して多少の恩義を感じている人は少なくありません。
退職代行を利用すると「職場にお世話になったのに、不義理なことをしてしまったかも」と感じることがあります。
しかし、退職代行を使わざるを得ないほど追い詰められていたことを考えると、自分の身を守るために仕方のない選択だったとも言えます。
周りのことを考えるのも大切ですが、まずは自分の健康や状況について考えてみましょう。
悪質な業者に依頼してしまったため
退職代行業は比較的新しいビジネスであるため、悪質な業者が存在するのも事実です。
例えば、メールや電話で問い合わせた際に対応が悪かったり説明が不十分だったというケースがあります。いわゆる「いい加減な業者」も存在します。
退職代行を利用しなければならない利用者の気持ちを考えておらず、冷たい対応と言えます。自分で退職を伝えられずに落ち込んでいる気持ちをさらに傷つけられることにもなります。
他にも、高額な請求をする悪質な業者もいるため、注意が必要です。
最初の問い合わせで気になることはすべて聞き、十分な回答が得られない場合は、その業者の利用は避けるようにしましょう。
割高な業者に依頼してしまっていたから
退職代行業者の中には、料金が少し割高な業者もあります。
一般的に、退職代行業者の料金は2万円~5万円程度かかります。決して安い金額ではないため、退職代行を利用する際は複数の業者の料金を比較検討することが大切です。
最初に提示された金額よりも高くなりオプションや事務手数料が追加されることもあるので注意しましょう。
ただし、料金だけで決めるのではなくメールや電話での対応の印象や、無料相談ができるかどうかなど、総合的に判断するようにしましょう。
納得できる回答が得られない場合は、その業者を断ることも重要です。
退職代行のリスクを把握していなかった
退職代行の利用には一定のリスクがあります。
例えば、自分が原因で会社に多額の損害を与えており、その対応が自分しかできない場合に退職代行を使うと、損害賠償請求を受ける可能性があります。
結果として、退職代行を利用して退職の意思を伝えたもののトラブルを適切に解決せずに辞めてしまったため、最終的には自分でトラブル対応をしなければならなかったということがあります。
退職代行業者では事前相談を受け付けています。自分の状況をしっかり説明して、このタイミングで会社を辞めても問題ないか確認するようにしましょう。
場合によっては恨まれることもある
退職代行を使うことで罪悪感を感じるだけでなく、会社や同僚から恨まれることもあります。
会社や同僚は自分が抱えている悩みのすべてを知っているわけではないため、退職代行を使って一方的に辞めたことだけを見て、責任感がない人や義理を欠いた人だと思われることがあります。
これはある程度仕方のないことですが、理解してもらいたい相手にはメールなどで直接話し、気持ちを伝えることが大切です。
退職代行を使って後悔してしまったケース
実際に退職代行を使って後悔してしまったケースをご紹介します。自分の状況に照らして後悔しそうかどうかを判断しましょう。
高額な業者に依頼してしまい支払い後の生活がカツカツだった
よく検討しなかった自分が悪いのですが、料金が高額な業者だったためその後の生活がカツカツで後悔しました。
退職代行を利用するのは比較的若い世代が多く、支払いに余裕がない場合もあります。退職代行業者のサービス内容は一律ではなく、さまざまな種類があるため、料金も大きく異なります。
通常の料金は2万円~5万円ですが、業務の範囲によっては、この料金が大きく変動することもあります。業者によって料金設定に幅があるため、料金相場をチェックして追加料金がかかるかどうかも確認しておくことが重要です。
もし手持ちのお金が足りない場合は、後払い対応の退職代行業者を利用するのも一つの方法です。
仲の良い同僚から心配のLINEが来て罪悪感を感じた
退職代行を使ったことを同僚にLINEで心配された。仲が良かっただけに罪悪感を感じた
退職代行を使って辞めると、同僚や先輩、後輩から連絡が来ることがあります。心配されると、少し申し訳ない気持ちになるかもしれません。
もし連絡先を知っているほどの仲であれば、素直に申し訳ない気持ちを伝え、事情を説明すれば理解してもらえるでしょう。過度に罪悪感を感じず、自分のことを心配してくれる同僚がいることに感謝の気持ちを持ちましょう。
一方で退職代行を使われた会社から、あなた個人の連絡先を知っている社員へ連絡をするように言われている可能性もあります。
安い業者に依頼したが連絡が遅く不安だった
料金が安かったので退職代行業者に依頼したら、連絡が遅く非常に不安だった
特に安さを売りにしている会社では、対応が不十分な場合が多い傾向にあります。
特に実績の少ない退職代行業者はノウハウが不足しており、担当者の教育が行き届いていないことがあります。そのため、対応が遅れたり、気遣いのない発言をされることがあるかもしれません。
料金だけでなく、退職代行業者の口コミや実際に無料相談をした際の対応を参考にして、どこに依頼するかを決めましょう。
会社とのやり取り不要とあったが結局自分で対応することになった
職場との直接のやり取りをしなくて済むと思っていたのに、実際はほぼ自分で対応することになった
基本的に、職場への連絡は退職代行業者が行うため、利用者が直接やり取りする必要はありません。
しかし、職場から業務の引き継ぎで出勤を求められた場合、無視するわけにはいかないこともあります。出勤要請に応じなかった場合、職場から「損害賠償請求」をされる可能性もあります。
基本的にはスムーズに退職できることが多いですが、場合によっては退職代行業者による意思の伝達だけでは不十分なこともあります。
退職代行業者に相談して、問題なく退職できるかを確認することが大切です。
退職代行を使って後悔しないためのポイント
退職代行はこれまでの辛い出来事が重なって突発的に辞めたくなって利用してしまうものです。
しかし、これまでお世話になった人や急に辞めてしまうことに対して申し訳なさや後ろめたさが後悔に繋がることがあります。
退職の準備は大変ですが、これからのキャリアを考えるとしっかりと準備しておくことが大切です。退職代行を使って後悔しないためのポイントについてご紹介します。
お世話になった人へ感謝を伝える
退職代行を利用して後悔することの多い理由のひとつが「お世話になった人に対して不義理をしてしまった」と感じることです。
仕事中にサポートしてくれた人や、相談に乗ってくれた人の顔が浮かぶでしょう。他にも、あなたには伝えていないけれども気にかけてくれている人もいるかもしれません。
退職の挨拶をせずに辞めてしまうと、そういった人たちに対して申し訳ない気持ちが湧いてきます。
もしかしたら退職後、一生会うことがないかもしれないと思うと、悲しい気持ちになりますよね。そのため、退職前にお世話になった人には、きちんと退職のことを伝えておくのが大切です。
もし連絡先を知っているなら、辞めた後に感謝の気持ちを伝えると後悔せずに済むでしょう。
退職代行を使うほど辛い状況でも、出会いを大切にすることで、次の職場でも素晴らしい出会いがあるかもしれません。
引継ぎ資料を作成し後任者の負担を減らす
退職代行を使って後悔しそうだと感じる人は、責任感が強い方が多い傾向にあります。周りに迷惑をかけることを申し訳なく思っているのでしょう。
実際に、退職代行を使って辞めると、一部の人に迷惑がかかることがあります。
例えば、会社を辞めた後にあなたの仕事を引き継ぐ人が困ってしまうことがあります。引継ぎ資料がなく仕事がスムーズに進まない場合、後任者が困ることになります。
そのため、退職時には引継ぎ資料を作成しておくと後任者の負担を軽くできます。引継ぎ資料を最後の仕事として完成させることで、心残りなく会社を辞めることができるでしょう。
また、引継ぎ資料を見た人は、「辞めた後のことを考えてくれたんだな」と感じてくれるかもしれません。
丁寧な対応をしてくれる退職代行業者を選ぶ
退職代行を選ぶ際の選び方は、利用後に後悔するかどうかに大きな影響を与えます。
退職代行サービスは、会社によって対応に差があるのが特徴です。そのため、丁寧に対応してくれる業者を選ぶことが大切です。
残念ながら、ただの作業のように適当に対応されることもあるので、しっかりとしたサービスを提供している業者を選ぶようにしましょう。
退職代行業者を選ぶ上で抑えておきたいポイントをご紹介します。
サービス名を意識する
退職代行業者の中には、少し変わった名前のサービスもあります。
たとえサービス内容が良かったとしても、変わった名前が原因で受け手に不快感を与えることがあります。ふざけているように思われて、退職代行を利用したあなたに対してネガティブな感情を持たれることも考えられます。
そのため、気になる方は、一般的な名前の退職代行業者を利用した方が安心です。
コールセンターの担当者の対応を確認
退職代行業者へ相談をした際の担当者が実際に会社へ連絡することが多い傾向にあります。もし相談時に担当者が雑な返信をしているのを見ると、会社への連絡も失礼な対応になっていると思われます。。
電話を受けるのは人事担当者や直属の上司かもしれません。コールセンターの対応が悪いと、相手を嫌な気持ちにさせてしまうでしょう。
そのため、落ち着いて丁寧に対応してくれる業者に依頼することが大切です。特に実績の多い退職代行業者は、マニュアルがしっかりと作り込まれており研修も行われているため、クオリティが高く安心して依頼できます。
退職代行は何度も利用しない
退職代行は、自分の代わりに退職手続きをすべて業者が行ってくれます。「すぐに辞めたい」と考えている人には非常に便利なサービスでしょう。
しかし、退職代行には費用がかかります。最低でも2万円程度と、決して安くはない料金です。
何度も退職代行を利用すると、多額の出費となります。また、少し嫌なことがあっただけで辞めてしまう癖がつく可能性があります。自分の仕事に対する自信がなくなり、消極的になってしまうことにも繋がるでしょう。
辛い状況であれば退職代行を利用するのも一つの方法ですが、新しい環境では多少の嫌なことがあっても乗り越える力を身につけることも大切です。
退職代行を使わない選択肢がないかをもう一度考える
退職代行を利用した後に「自分で退職を伝えればよかった」と後悔することがあります。
まずは、退職代行を使わずに自分で退職を伝える方法を考えてみましょう。もし上司に伝えづらい場合でも、他の上司や人事部に話すことができないか、別の方法を検討しましょう。
それでもどうしても難しい場合は、自分を責めずに退職代行を利用するのも一つの選択です。
最終的に選んだ方法は、自分で考えた最善の方法です。後悔することがあったとしても「この状況では仕方ない」と必要以上に落ち込まないようにしましょう。
後悔しないための退職代行サービス3選
後悔しないための安心できる退職代行サービスをご紹介します。いずれも退職代行サービスとして多くの実績があり、様々な退職代行を行ってきました。担当者も丁寧な対応で、安心しながら手続きを進められます。
- 退職代行jobs
- 退職代行OITOMA
- 退職代行ガーディアン
退職代行サービスの特徴について見ていきましょう。
退職代行jobs

料金 | 27,000円~ |
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対応時間 | 24時間 |
運営元 | 民間企業(労働組合と提携) |
運営会社 | 株式会社アレス |
退職代行jobsは、多くの利用者に支持されている退職代行サービスです。24時間対応しており夜間でもすぐに返信をもらえるので、いつでも安心して利用できます。
これまでに様々なケースに対応しており、「こんな不安があるけどどうすればいい?」や「お世話になった人にどう連絡すればいい?」といった悩みにも、担当者が適切なアドバイスをしてくれます。
不安な相談者に寄り添ってサポートしてくれるため、退職代行に後ろめたさを感じている方にもおすすめです。
また、労働組合が交渉を代わりに行ってくれるため、会社に一方的に伝えるだけでなく、円滑な対話を通じて会社側からも理解してもらいやすいでしょう。
手続きは最短30分で完了するため、非常に簡単に退職を進めることができます。
退職代行OITOMA

料金 | 一律24,000円 |
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対応時間 | 24時間365日 |
運営元 | 労働組合 |
運営会社 | 株式会社H4 |
退職代行OITOMAは、創業者自身が退職代行を利用した経験を元に始まったサービスです。
そのため、利用者の気持ちを理解した丁寧な対応が特徴です。
仕事に行けなくなった方にも寄り添い、スムーズな退職をサポートしています。後悔のないように問題なく退職できることを目指しています。退職を成功させて、新たな場所で活躍できるように支援しています。
サービス自体は弁護士が監修しており、24,000円の料金で利用できます。口コミや評判も良く、初めての方でも安心して利用できます。
退職代行ガーディアン

料金 | 一律24,800円 |
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対応時間 | 24時間365日 |
運営元 | 労働組合 |
運営会社 | 東京労働経済組合 |
退職代行ガーディアンは、労働組合法人が運営する退職代行サービスです。働く人の味方として労働組合法人が退職手続きをサポートしてくれます。
退職後のトラブルを防ぐため、慎重に手続きを進めてくれるので安心です。
また、退職手続き後も無料で相談ができるため、不安や後悔が生じた場合には気軽に相談できます。万が一、損害賠償請求などのトラブルが発生した場合でも、労働組合法人が対応してくれるので、さらに安心です。
退職代行を使うと後悔することについてのよくある質問
最後に、退職代行を使うと後悔することについてのよくある質問をご紹介します。
- 退職代行を利用すると後悔しそうで迷っています
-
責任感が強い人ほど、退職代行を利用すると後悔するのではないかと心配になり、利用を躊躇してしまうことがあります。確かに、後悔する人は一定数います。
今の状況がストレスの原因となっていることを再確認し、改善の余地がないかを考えてみましょう。もし改善できない場合は、退職代行を利用するのも一つの方法です。
後悔しないためには「お世話になった人に連絡をする」「引継ぎ資料を準備する」など、事前にしっかり準備をしておくことが大切です。
- 退職代行を利用した後はどうなりますか?
-
退職代行を利用した後は基本的には会社から直接連絡が来ることはありません。その後の事務処理は退職代行業者を通じて行われます。
退職代行に連絡する際は緊張するかもしれませんが、実際に退職代行が行われると、スムーズに進むことが多いです。
最初は退職代行を利用したことを後悔することもありますが、時間が経つにつれて仕事やキャリアに集中するようになります。気持ちを切り替えて新しい生活に向けて前向きに取り組むことが大切です。